スピードがすべて

先日ラインの元社長森川亮さんの講演を聴きました。
素晴らしい経営者です。
森川さんは、ラインがブレークして一躍有名になりましたが、厳密には起業家ではありません。
プロの社長です。
筑波大学を卒業後、日本テレビに就職。
その後、ソニーを経て、36歳で現ラインであるハンゲームジャパンに転職します。
森川さんが入社した当時のハンゲームは、売上2~3億くらいの小企業だったそうです。
しかも平社員で入社、その後ヒットを立て続けに飛ばして、部長、取締役、副社長、社長と出世します。
森川さんは今年12年勤めたライン社長を退任しましたが、ラインは今や世界的なSNSとして利用され、会社の売上は約300億円。
上場も近いと言われています。
その凄腕社長が廃止したのが「定例会議」。
会議が「嫌い」ということではありません。
特に会社が成長して役員・従業員が増えると、「会議」に参加することが仕事、目的となってしまう。
森川さんがソニーに在籍していたころの話です。
開発部門がいくら「画期的で面白い商品」を開発しても、「会議」を重ねるうちに様々な懸念が示され、最終的に世の中に出ない。
あるいはつまらない当たり前の商品に様変わりしてしまうのを見てきたそうです。
会議を開くことの本質は何かを問うています。
また、森川さんは「事業計画」も作らないそうです。
今の世の中、特にIT関連産業では、変化のスピードがあまりにも早すぎる。
事業計画は作ったとたんに「陳腐化」してしまう。
結局、たとえ朝令暮改と言われようが、時流をとらえるためには常に社長が会社の舵を右へ左へと切り続けなければならない。
「社長はいうことがコロコロ変わる」
従業員の立場としては、社長の「変節」についていくのは大変。
だったら事業計画なんか止めてしまえ。
森川さんが主張するのは、多くの人から必要とされるサービスをいかにスピーディーに提供することが重要であるという実にシンプルなメッセージです。
人々の嗜好も環境も通信技術もデバイスも日々変化、進化を遂げています。
今日のヒット商品が明日も売れる保証はどこにもない。
目的が明確でない会議に主席する、上司に提出する無駄なレポートを作る時間があったら、お客様の声を聴け。
まだまだ日本の中小企業には成長の余地ありですね。
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この記事の執筆者
梅川公認会計士・税理士事務所 所長 梅川貢一郎
東京都千代田区を中心に活動。得分野は会社設立を含めた起業支援、創業融資、および創業期の企業向け経理・税務・会計サービス。