社長は人格者たるべきか

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トリンプ時代、19年の社長在任中、連続で増収増益を達成した伝説の社長の著書、「社長の掟」を読みました。 

同じ「社長業」を務める者にとって非常に参考になり共感できる本です。 

まず、社長とは何かという問いに「社長とは何があっても利益を出し続ける者」という明確な定義を行っています。 

現代のあらゆる団体のトップにはあまりにもトップとしてふさわしくない者が多いと嘆いています。 

業績が悪化すると必ず環境のせいにする。

景気が悪いから、円安だから、強力なライバルが現れたから、商品のライフサイクルが衰退期になったから、大地震が起きたから。 

もちろんどれも与件であり、社長の努力で環境を変化させられるものではありません。 

だからと言ってそれを理由に業績が悪化するのを傍観しているような社長はいらない。 

本来すべての起こりうる事象を想定し、あらかじめその対策を練って準備するのが社長である。 

「数百年に一度」の大地震だから想定外でした、というどこかの電力会社は全く問題外ということです。 

また、不祥事が起こるとトップが記者会見で必ず「私は知らなかった。部下が(秘書が)勝手にやった。」と言い訳をします。 

これはあまりにも見苦しい。 

トップたるものたとえ大企業の社長であっても現場の隅々まで把握しなければならない。 

もしそれができていないのであれば、情報共有の方法、システムになんならかの問題があるはず。

あるいはトップが無責任か。 

また、社長が持っている情報もすべての従業員に共有されなければならない。

それでなければ社長の方針は徹底できないし、従業員は目標を達成するための最適な行動を選択できないはずだとします。 

これもとても納得のいく話ですし、私には耳の痛い話です。 

社長は、人格者であるべきか。 

現代であれば、京セラの稲盛会長、かつての松下幸之助翁、マイナーかもしれませんがTKCの飯塚毅元名誉会長、いずれも誰もが認める徳の高い人格者であり、かつ素晴らしい業績を残した名経営者です。 

しかし、吉越氏は経営者は必ずしも人徳のある立派な人物である必要はないといいます。 

社長は、売上、利益を向上させる強い意志のみが必要であり、必ずしも人格者である社長が業績を向上できるわけではないとします。 

吉越氏の独特の経営観は、会社経営は一定のルールに基づくゲームだとしていることです。 

ゲームに勝つのに崇高な人徳は確かに関係ないでしょう。 

だからと言って、最低限の人間としての人格は常識問題として必要であると書いています。 

確かにお金儲けはものすごく得意だけれど、お付き合いするのはチョットという社長は必ずいます。 

そのような方は、一時的な成功は手にしますが長続きすることがありません。 

このようなドライな感覚を持った吉越氏ですが、家族の大切さを強調されています。 

ただでさえ社内で最も激務をこなす社長ですから家族サービスは二の次になるのも納得のいくところです。 

しかし社長もいつかは後身に後を継がせ退任するときが来ます。 

ところが家族サービスをないがしろにしてきた社長には家庭に居どころがない。 

仕方なく引退したはずの会社に顔をだし、口をだし、老害と化すわけです。 

やはり人としてのバランスも重要のようです。

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この記事の執筆者

梅川公認会計士・税理士事務所 所長 梅川貢一郎

東京都千代田区を中心に活動。得分野は会社設立を含めた起業支援、創業融資、および創業期の企業向け経理・税務・会計サービス。

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