「史上最大の決断」を読みました
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野中郁次郎さんの「史上最大の決断」を読みました。
野中さんは第二次大戦の日本の敗戦を描いた「失敗の本質」で有名です。
史上最大の決断は、反対に成功したプロジェクトである、ノルマンディー上陸作戦を描いた本です。
400ページ近い結構分厚い本ですが一気に読んでしまいました。
やはり戦記モノは面白いですね。
戦記モノは一般に人気が高いようです。
特に経営者は、戦記モノを著名な名経営者の伝記モノと並んで好むようです。
吉川英治の「三国志」や司馬遼太郎の戦国小説、「坂の上の雲」、塩野七生の「ローマ人の物語」。
どれもベストセラーですし、読み始めたら止められない、不思議な魅力があります。
不遜な考え方かもしれませんが、戦争はある意味、人間にとっての究極のプロジェクト、チャレンジングな仕事だからではないでしょうか。
目標の設定から、戦術の選択、兵站の確保、人材の抜擢・組織化、決断。
どれもわれわれが日常で経験することですが、戦争ではそれらが究極の姿として求められます。
企業経営は失敗しても財産を失うにとどまりますが、戦争は失敗すれば、自分の命はもちろん、一族や部下、場合によっては国、民族の滅亡に至るわけです。
そのような究極の場面で、人、リーダーはどのように決断し、どのように振る舞ったか、何が勝利をもたらし、逆に敗戦をもたらしたかはとても興味深いものがあります。
ノルマンディー上陸作戦は、ドイツの敗戦を決定づけた戦いであるといわれています。
米英を中心とした延べ300万人を超える多国籍の将兵が参加したまさに史上最大ビッグプロジェクトです。
2年間の準備期間を経て、周到な計画が立てられましたが、もちろん計画がすんなり進むことなどあり得ません。
当初予定していなかった事態が次々に起こります。
その時、現場の指揮官はどのような決断を行ったか。
総司令官のアイゼンハワーはどのような決断を行ったか。
連合国側は数々の失敗を重ねますが、結果から見ればドイツはそれを上回る失敗を犯してしまったため上陸作戦は成功し、その後一気にドイツは降伏に追い込まれます。
歴史に「たら、れば」はありませんが、実はナチスドイツにも勝機があったことがわかります。
最後に野中さんは、リーダーに必要な6つの能力を示しています。
- 良い目的を作る能力
- ありのままの現実を直観する能力
- 場をタイムリーに作る能力
- 直観の本質を物語る能力
- 物語を実現する能力(政治力)
- 実践知を組織する能力
具体的な内容は、ぜひ本をご一読ください。
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この記事の執筆者
梅川公認会計士・税理士事務所 所長 梅川貢一郎
東京都千代田区を中心に活動。得分野は会社設立を含めた起業支援、創業融資、および創業期の企業向け経理・税務・会計サービス。