1+1を3以上にするにためには
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会社組織であれ、個人事業であれ、事業主が一人で仕事をしていれば、売上の限界、利益の限界はその経営者個人の限界を意味します。
これが、従業員を一人でも雇った時から事情は一変します。
もちろん雇った従業員の能力は業績拡大においては大きな要因です。
しかし本人の能力もさることながら、いかにやる気を出させるか。
いくら頭数を揃えても、かつての共産主義国家の公務員のように「決めらたことを決められた通りに、決められた時間だけ働く」ような社員だらけだったらはっきり言ってコストの無駄です。
かつて、私はバブルの時代、某銀行の営業をしていました。
従業員に対する管理方法は、まさに「日本柔道協会」です。
厳しいノルマが課され、ノルマを達成できない行員は人間ではありません。
罵声を浴びせられ、平手がとび、灰皿が投げつけられます。
一方、ノルマを達せできると、王様扱い。
ご褒美の海外旅行に、多額のボーナスです。もちろん出世街道に乗れます。
それでも私の所属していた銀行は業績を急速に伸ばし、戦後設立された銀行ながら、第二地方銀行のトップまで躍り出たのですから、そういう時代だったのだと思います。
(余談ながら、バブル崩壊後破綻し、創業者をはじめ経営陣は逮捕され、会社は外資系のファンドに二束三文で売却されました。)
今、日本の柔道界を見てください。
指導層の指導方法が問題になっていますが、はっきりそれが結果となって表れています。
高校野球でも、サッカーでも個人が重んじられ、選手たちがウキウキ・ワクワクするように指導されています。
若い人を指導するのに、体罰を与えたり、罵声を浴びせたり、逆に鼻先にニンジンをぶら下げても若い人は本気で働いたりしません。
私も実は悩んでいます。
会計事務所は、自慢ではありませんが、難しい国家試験を受けるために勉強している人が多く集まります。
体育会系的指導は全く通じません。かといって理屈だけで動く人たちでもありません。
やはり「経営者の理念」、錦の御旗が必要ではないでしょうか。
かつて私は苦い経験をしました。
とにかく売り上げ一番主義だった私は、来る仕事は拒まず、来るお客様も拒みませんでした。
しかし、いかに儲けがあろうとも「理念に会わない仕事、お客様」は本来断らなければなりません。
経営の軸がぶれているわけです。
従業員はそれを敏感に察知します。
「うちのボスは儲けしか考えていないのか」と判断されたとたん優秀なスタッフほど早く辞めていきます。
結局、人はお金のためだけに働いているのではないのです。
共通の理念、目的、価値観、働き甲斐が必要です。
世の中、競争が激化していく中、経営者としては合理性、生産性、新規の顧客を探し求めたくなります。
私も例外ではありません。
しかしそれでは従業員はついてこない。お客様もファンにならない。
じっと我慢して「何か」を追求する姿勢が必要です。
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この記事の執筆者
梅川公認会計士・税理士事務所 所長 梅川貢一郎
東京都千代田区を中心に活動。得分野は会社設立を含めた起業支援、創業融資、および創業期の企業向け経理・税務・会計サービス。