経営者こそ将来のライフプランが必要
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サラリーマンにはたして経営者を理解できるか。
私のメルマガ読者は会社の社長や、自営業の方、士業の方が多いのですが、皆さん経営者として特別の「意識」「責任感」を持たれていると思います
「お金」に関してだけでも両者には大きな隔たりがあります。
サラリーマンは、
- 給料が必ず支給される(法律で守られている)
- ボーナスも出る(会社も少なくない)
- 退職金が出る(会社も少なくない)
- 年金が必ず支給される
- 会社が嫌ならいつでも辞められる(転職可能)
ところが
中小企業の経営者は、
- 儲かっているときしか報酬を取れない
- 逆に資金繰りが苦しい時は、自分のお金を会社に貸し付ける
- 貸したお金はいつ戻ってくるかわからない
- 銀行から借り入れをすると必ず連帯保証人にされる(リースも同じ)
- 会社の負債を精算しない限り会社を辞めたくとも辞められない(後継者がいない)
- 自宅を担保に入れていれば、いつ処分されないとも限らない
- 退職金がない
- 退職しない限り60歳を越えても年金が満額もらえない
- 保険に入っていても社長に万が一の時には、会社の借金の返済に充てられて家族にはお金が渡らない
- それでも借金が残っていると保証債務が遺族に相続される
- 逆に自社株の評価が高いと相続税がかかる(実質、自社株は売却できないにもかかわらず)
- その際、社長の貸付金、未払の報酬も相続財産になる
このようにサラリーマンと経営者の金銭、財政リスクの差は、すさまじいものがあります。
サラリーマンしか経験したことのない方に経営者を理解することはとても難しいことです。
希望を抱いて、起業したものの現実の厳しさに直面して、価値観や意識が大きく変わった経験のある方も多いのではないでしょうか。
学生の人気就職先は依然、公務員、業績の安定している上場会社というのもあながち批判できません。
また、中小企業の80%には後継者がいない、というのもうなずけます。
ある調査によると、日本の社長の平均給与は、約800万円だということです。
単純な平均なので、800万円近辺の方がおおいとは限りません。
上場会社やその子会社、関連会社などの社長は数千万円はもらっているでしょう。
もちろん、私ども事務所のお客様でも3000万円超の社長が数名いらっしゃいます。
しかし、実態は役員報酬なしという方も珍しくありませんし、500万円以下もざらです。
365日休みなし。一日24時間働いているのにです。
中小企業の経営者こそ、老後を含めた次世代を含む長期の人生プランを設計しなければなりません。
経営者こそ、多額の役員報酬を受け取らなければなりません。
それは、決して、贅沢をするためではありません。
将来の資金不足に備えるためです。
法人税率が高いのであれば、保険商品を利用して万が一の保証をつけつつ資金を積み立てるのもお勧めです。
漫然と経営をしているといつの間にかマンネリに陥り、気が付くと、財務状態がにっちもさっちもいかない状態になってしまいます。
中長期の事業計画を立案して、環境変化に負けない強い財務と社長自身のワクワクするような老後の設計を組み立てて全力で目指してほしいものです。
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この記事の執筆者
梅川公認会計士・税理士事務所 所長 梅川貢一郎
東京都千代田区を中心に活動。得分野は会社設立を含めた起業支援、創業融資、および創業期の企業向け経理・税務・会計サービス。