お金の正体を見た

浜矩子は私の好きな経済評論家の一人です。
彼女の著書「円安の幻想」を読みました。
良著です。
貨幣の歴史が誕生から現在に至るまで丁寧に説明されています。
確かに「お金」は不思議なものです。
一万円札の製造原価は100円くらいだそうです。
しかし誰も何の疑問も抱かずに、普通に一万円札で一万円のモノを購入します。
現代の制度では、日銀が発行するお金には何の裏付となる価値もないにもかかわらず。
かつては金本位制度が採られ、貨幣は国が保有する金といつでも交換できるのが建前でした。
当然、国は発行できる貨幣の量は限られたものになります。
今はそのような歯止めは存在しません。
現に安倍総理は、日銀にどんどん市中にお金を供給するように命じています。
輪転機さえ働かせれば際限なくいくらでもお金は造ることができます。
それでも何の問題もなく一万円が一万円として流通しているのは人々がその価値を信用しているからです。
もし、ある時その信用が崩れたら。
「・・・・・・・・・・・」
さて、私が感じたのは、
本の趣旨とは関係ありません。
「お金の正体は?」です。
私たち誰もが欲しがる、宝くじを買ってでも何とか手に入れたいと思っているお金は実は「想像の産物」でしかありません。
事実、リアルのお金ではなくゲームの中でのみ存在する貨幣があります。
さらにbitcoinのように国の制度とは関係なく流通する貨幣も出現しています。
私は会計士という仕事柄お金にかかわるドラマを嫌というほど見てきました。
もちろん美しいドラマではありません。
バブルの時代を銀行員として経験したのでなおさらかもしれません。
とはいえ、お金儲けが嫌いということではありません。
むしろ大好きです。
しかしお金に対するスタンスは常にニュートラルでありたいと思っています。
お金が嫌いな人からお金は離れていきます。
溺愛する人はお金に支配されます。
繰り返しますが、お金は単なる想像上の産物です。
その正体をしっかりと見極めて、お金に振り回されないよう現実を見つめましょう。
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この記事の執筆者
梅川公認会計士・税理士事務所 所長 梅川貢一郎
東京都千代田区を中心に活動。得分野は会社設立を含めた起業支援、創業融資、および創業期の企業向け経理・税務・会計サービス。