節税会社をご存知でしょうか
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節税会社をご存知でしょうか。
上場会社の大株主を見ると、金融機関や有名上場会社と並んで、○○商事とか××企画などという怪しげな社名の会社が載っています。
これは、オーナー社長が自分の持ち株を所有させるために設立した会社で節税を目的としています。
このような会社を節税会社といい、大地主やオーナー社長など資産家が利用する定番でした。
ところが、今、一般人の間でもこのような節税会社を設立するのがブームです。
私どもの事務所では、会社設立・法人化をひとつのメイン商品としていますが、一年に取り扱う会社のうち必ず数社はこのような節税会社です。
しかも設立するのは、失礼ながらとても「資産家」というレベルではない普通の人、サラリーマンもざらです。
「節税」の仕組みは簡単です。
収益物件のマンションやアパートを購入する際に会社を設立し、会社名義で銀行から融資を受けて、会社名義で物件を所有します。
もし、これが個人で所有すると当然家賃収入は個人の不動産所得になります。
もちろん、修繕費や管理費、減価償却費は必要経費として収入から差し引くことができます。
が、これが会社保有だと家賃収入はいったん会社の収入となりますが、経費を差し引いた利益を役員報酬という形でオーナーに還元できます。
役員報酬も給与ですから給与所得控除を受けることができます。
さらに家族を役員や従業員として給与を支払うことができます。
もちろん家族も雑用や経理事務などの仕事を行う必要がありますが所得の分散を図ることができ、もちろん節税になります。
もし、株取引やFXを行っているのであればそれも会社名義にすればさらにメリットがあります。
個人では株取引の損失は他の所得と合算できません。
不動産を売却して利益が出たけれど、株で失敗して損してしまったという場合。
個人では、残念ながら、不動産の売却益と株の譲渡損を合わせてチャラという訳にはいきません。
これを「損益通算」といい、個人の場合は厳しく制限されています。
余談ですが、今年の税制改正では、ゴルフの会員権の売却損も他の所得と通算できなくなる予定です。
売るなら今のうちです。
さらに相続対策まで考えるならば、株主は子供にしておくべきです(年齢の問題はありますが)。
何ら手続きを経ることなく、税金も払うことなく資産を子供に残せます。
仮に子供が幼くて株主になれない場合でも、不動産を直接個人が所有する場合と、会社を通じて間接的に所有する場合では評価額が異なります。
もちろん評価が低くなり相続対策としても有効なのです。
私が驚いたのは、これから資産を形成しようと考えている方はよく勉強しているな、ということともう一つ、銀行が法人化による所有、融資を勧めているということです。
銀行も考えているなぁ。
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この記事の執筆者
梅川公認会計士・税理士事務所 所長 梅川貢一郎
東京都千代田区を中心に活動。得分野は会社設立を含めた起業支援、創業融資、および創業期の企業向け経理・税務・会計サービス。