決算書がすべてではありません

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私は仕事柄様々な会社の決算書を目にする機会に恵まれています。 

先日もある社長から、決算書を見せられて「この会社買いたいと思うんだけど、先生、どう思う?」と聞かれました。 

もちろん決算書からわかることはたくさんあります。 

過去の経営成績の蓄積、直近の収益力、決算日現在の資産や負債の状況などなど。 

さらにそれらのバランスによりその会社の財務の安全性もある程度わかります。 

しかし、決算書に現れるのは、あくまでも「過去」の状況であり「未来」ではありません。 

また、決算書はお金の動きの集大成ですから、お金で表せない情報は一切わかりません。 

どういうことかというと、 

ある会社では、革新的な技術の開発にようやく成功したとします。 

しかし、決算書に記載されているのはその会社が過去にどのくらいの資金を研究開発に費やしたか、でしかありません。 

それがいかなる技術で今後どのような収益が期待できるのか。 

分かりません。 

過去の多額の開発費が繰延資産として資産計上されているか、経費で処理され累積の損失となって表れているだけです。 

同様にある会社の強みが、膨大で良質な顧客名簿であったとしてもその情報は決算書には載りません。 

ブランド力しかりです。

中小企業では往々にしてあることですが、多くの優良顧客が社長個人の人脈であることがあります。

社長が亡くなった時、一瞬にして多くの顧客も会社を離れてしまうことになります。

そのような特殊な事情、もちろん決算書からは分かりません。 

もちろん決算書はその会社を理解するための貴重な情報であるのですが全く万能ではないのです。 

結論です。

決算書だけでその会社の良否を判断できない。 

ましてやいくらで買っていいかなどわからない。 

じっくり時間をかけてその会社の実態を調べなければわからないのです。

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この記事の執筆者

梅川公認会計士・税理士事務所 所長 梅川貢一郎

東京都千代田区を中心に活動。得分野は会社設立を含めた起業支援、創業融資、および創業期の企業向け経理・税務・会計サービス。

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